2017年8月7日月曜日

句会報 第23回

特集  竹取族とは何か?


今回は、「竹取兄さん」と呼ばれる種族の人たちの生き様について考えてみようと思う。

竹取兄さんは、将来、「竹取の翁」へと成長すべくしてこの世に生まれた男であり、
以下のように名前が出世しながら変化する。

竹取小僧 → 竹取兄さん → 竹取おじさん → 竹取の翁

どのような進化を遂げて、竹取の翁へと成長するのだろうか?
生物学的に、研究せよ。



★竹取小僧の成長過程

竹取小僧は、竹やぶの隣に生まれた少年であり、
竹林で遊びながら、竹細工をして、タケノコを食べて育つ。

特徴としては、まだまだ未熟であるため、でかくなりすぎたタケノコを掘り、
あくぬきに失敗し、苦い想いをし続けるのだという。

また、竹取で使用した選定バサミやノコギリを竹林で紛失する事もしばしばで、
夕方になって日が暮れるまで、ひたすら失くした道具を探すことに明け暮れる事になる。

竹取小僧は、天秤のように竹竿を持ち、あらゆる物資を運搬する。




★竹取兄さん

ようやく竹取に失敗しなくなり、一人前になったのが竹取兄さんであり、
古い竹と新しい竹の性質を見抜き、用途におうじて竹を使い分けたり、
何メートルもある巨大な孟宗竹を次々と切り倒し、正月には門松を作ったりもする。

巨大な竹達との格闘に一番精を出しているお年頃と言えよう。

それだけにケガをする事も多く、竹の枝で目を突き、角膜に傷が付き、心配しすぎて眼科に通院したりもする。

また、この頃、思想面でも成熟化し、将来、自分が、竹取の翁へと成長し、人生を終える事を自覚する。

竹に切り目を入れる時の角度と姿勢が、潔く、かっこいい。



★竹取おじさん

竹取おじさんは、すっかり竹を取ることが生活の収入源になった状態の男であり、
通年で何本竹を取り、どのように加工して出荷するのかを常に考え続けている。

また、竹林の駆除を依頼されたならば、竹の切り株に穴を開け、除草剤で抹殺を試みようともする。
竹きり専用のチェーンソーの刃(刃が2倍)を大量購入し、竹林をまるごと伐採したりもする。(儲かるから)

この年代は、体力面よりも、戦術性や、技術力を磨く時期であると言える。

工事現場の足場の材料に竹竿を使用したい為、日中同盟を結ぼうとしている。

ほか、タケノコでチンジャオロースを作りすぎ、家族に飽きられてしまう危険性があるらしい。



★竹取の翁

いよいよ、竹取族たちの人生の終焉期として、竹取の翁へと老熟を迎える事になる。

もはや、竹取の翁にとって、竹は、自分の分身そのものであり、120年に一度咲き、枯れるのだという伝説の竹の花の発生源を探し求める事が、最終目標となっている。
竹が風で揺れる音を聞き、竹の花を見つけては、一人微笑み続けるのだが、そしてやがて、思わぬ事態として偶然にもかぐや姫と出会うことにもなる?

竹を極めた男は、まさか、こともあろうに、月の住人と出会い、彼女を育て上げたはてに、月との交信をする事にもなろうとは!

全くもって、人生は奇なる事の連続であるとも言える。

竹取の翁は、竹やぶの隣に住み、若竹が家を破壊することをも許容して人生を送っている。

家の畳に地下から成長した竹が突き刺さり、槍ぶすまさながらに、竹まみれになった和室の中で生活し、人生を終える事になる。

もはや、タケノコを掘ることもない。(ペットとして、パンダを2頭飼っている)

タケに家を半壊させながら、竹取の翁は、どんな竹藪でも通過できる、スリムな体型へとやせ細り、
密集しすぎた竹藪を、自身の棲家として自由自在に移動ができるようになるのだという。



これこそが、竹取の翁の真の姿。
これこそが、「竹取物語」と、呼ばれるストーリーなのだろうか?


現在、私は、なんとか竹取兄さんの身分から、竹取おじさんへと昇進できるよう、努力を積んでいるところではあるが、もしかしたら?将来、竹取の翁にまで進化し、成長をすることができるかどうかについては、さすがに我ながら自信が無い。

国家ライセンスとしても、竹取の翁になることは、難関中の難関と噂されている。

自信は無いが、しかしたしかに、竹取の翁の生き様は魅力的である。






かぐや姫も、魅力的。










そんなこんなで、男のロマンではありますが、
月の住人に出会いたい為に、今日も竹やぶへ、竹を切りに行きましょう。